はやとの風の風の風 

桜島と錦江湾と「はやとの風」2号(竜ヶ水−重富)。

 

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は や と の 風 に 乗 っ て

 

 

■ダイヤ改正と大隅横川駅■

08.03.15のダイヤ改正当日。大隈横川駅の様子などを確かめるべく、久々に

「はやとの風」2号に全区間乗車しました。いつもはのんびりとした雰囲気の鹿児島

中央駅5・6番ホームですが、この日はちょっとした「騒ぎ」になっていました・・・

 

 

 

 

前日の雨も上がり、雲が多めながらも時折射す日はすっかり春めいて、みんなの心を浮き足

 

立たせているのでしょうか・・・?

 

午前9時過ぎ、改正前より1分早発となった「はやとの風」2号の案内表示を見ながらホームに

 

下りていくと、すでに多くの人で混雑していて、この道のファンと思しきカメラを持った人達や、

 

一目でそれと判るJRの関係者が右往左往。ちょっと異様な雰囲気です。

 

なんでも、「はやとの風」の後に発車する「オーシャン(ライナー)さつま」なる列車が今日から

 

デビューという事で、その記念式典が行われるのだとか。そーだよねー、いくら何でも「はやと

 

の風」にこんなに乗れないよねー、と一安心したのも束の間、何と自由席の乗車位置には

 

長蛇の列ができているではないですか!

 

 

9:20頃、ホーム上の騒ぎもどこ吹く風、とばかりに、「はやとの風」2号が入線してきました。

 

客室乗務員さんが列車を迎える印象的なパフォーマンスは、この2号の鹿児島中央駅でしか

 

見る事ができません。今日は「研修生」の名札を付けた新人の乗務員さん(何と今日初乗務

 

なのだそう)も乗るので、2両の列車に3名の客室乗務員という、超豪華なキャスティング!

 

でも、喜んでばかりもいられません。なぜなら・・・ 

 

 

本来2号車自由席である147DCが定期点検のため、3月27日まで140DCが自由席車と

 

して運用されるのです。両運転台の車両は座席数が少なく、フリースペースも中央の展望席

 

しかないので、「座れる」のは40人が限度。その点147DCはフリースペースが充実している

 

ので、環境さえ選ばなければ56人は「座れ」ます。16人の違いは大きいですよ。ちなみに

 

この140DC+47DCの2両編成では、座席数が63しかありません。トイレが2箇所になる

 

というメリットも、この低定員ではねぇ・・・

 

 

ホームでは、車内販売品の積み込みが始まりました。かつては特急列車の発車前に当り前

 

のように見られた光景も、今では「はやとの風」の2本のみ、とても貴重なシーンになってしま

 

いました。新幹線が全通すれば、車内販売も復活するでしょうけどね。

 

そうこうしているうちにも記念式典の人だかりは増える一方で、「はやとの風」の停止位置より

 

先は、もう人の入れる余裕がなくなっていました。「オーシャンライナーさつま」恐るべし!

 

そんなにスゴい列車なのか?

 

 

ホーム上の落ち着かない空気を乗せたまま、それでも9:27、定刻通りに 「はやとの風」2号

 

は鹿児島中央を発車しました。心配した通り自由席には立ち客多数、デッキも狭いので大変

 

そうです。何でも今日は霧島温泉駅出発の「龍馬ハネムーンウォークin霧島」があって、それ

 

に参加する人たちが大勢乗っているようです。指定席も次の鹿児島で車椅子対応席までが

 

満席に。週末とは言え、こんな時期に指定席が満席になるのは大変喜ばしい事なのですが、

 

これから先、カメラを持って動き回る予定の私にはかなり気が引ける状況なので、そそくさと

 

展望スペースの端っこに退散しました。でも天窓には日除けがないので、陽射しの暑い事と

 

いったら、もう・・・

 

鹿児島の街からトンネルを抜けると、錦江湾沿いを走る絶景の車窓ですが、今日は湿度が高

 

いせいか、桜島がまったく見えません。車内のあちこちから残念そうな声が聞こえてきます

 

が、私的には、こんなに「見えない」桜島も珍しくていいのではないかと・・・

 

 

 

10:00隼人に到着です。金・土・日曜はここから嘉例川の駅弁を積み込んで販売します。

 

この日は予約分34個と車内売り20個でしたが、車内売り分についても客室乗務員さんが

 

取り置きの申し込みを受け付けているので、予約券のない場合は、乗車後すぐに取り置き

 

をお願いしましょう。20個の車内売り分は隼人到着を待たずして完売!すごい人気です。

 

実はこの「百年の旅物語 かれい川」は、先日発表された第4回「九州の駅弁ランキング」で

 

見事1位に輝き、これまで以上に注目を集める事となりました。が、完全手作りのこだわりは

 

いまだ変わらず、大量に作れる訳ではないので、押し寄せる需要に追いつかない状態なので

 

す。もしかすると、再び「幻の駅弁」と呼ばれるようになる可能性も・・・

 

 

10;02に隼人を発車すると、肥薩線に入ります。しばらくは長閑な街の郊外といった趣の中

 

を走りますが、次の日当山を通過すると急激な登り坂となり、周りの景色も一変。薄暗いほど

 

に生い茂った木々の間に重厚なエンジン音を響かせながら力走すること数分、視界が開けて

 

ほっとする頃に、嘉例川到着の案内が流れました。

 

さあ、これからが「はやとの風」のメインですよ。

 

 

嘉例川着は10:16です。この2号は6分、他の「はやとの風」も見学の為5分間停車します。

 

さすがにここまで来ると空気が違いますね。天気も回復し、キレイな青空が見えてきました。

 

駅は相変わらずの人出で、名誉駅長の福本さんも、にこやかに記念撮影に応じています。

 

いつもの光景なのですが、でも、何かが違う。何かが・・・

 

毎週土曜日は10時半頃からこの駅で、「森の弁当やまだ屋」さんが駅弁と「がね」を販売して

 

いるのですが、今日は営業開始前から駅前の広場に、お弁当目当てと思われる人達の長い

 

行列ができていました。やはり駅弁ランキング1位と言うのは宣伝効果絶大なんですね。

 

でも、今まで以上に忙しくなったら、やまだ屋さんは大丈夫なんだろうか?すごく心配です。

 

嘉例川駅に行くと、いつも楽しい。ここは私にとって心安らぐ場所なのですが、増え続ける車と

 

人の列を見ながら、少し複雑な心境になって列車に戻りました。

 

列車に乗り込む前に見た空の色がとてもキレイだったので、思わずパチリ。

 

 

 

嘉例川からは7分ほどで霧島温泉に到着。ここでは列車行き違いのため5分間停車します。

 

初めてこの駅に降りてお茶を頂いた時の感動が忘れられず、以後何度か訪れていますが、

 

今日はとりわけ客さんが多いので、ホーム売店のスタッフの方たちも楽しそうです。

 

名誉駅長の山下琳太郎くんも、専用お立ち台に立って乗客を出迎えてくれていますが、少々

 

ご機嫌ななめの様子。お母さんの話しでは、あまりにも人が多いと緊張してしまうのだとか。

 

何せまだ2歳ですから、仕方ありません。今にも泣き出しそうな顔の写真は、彼の名誉のため

 

に載せずにおきましょう・・・と言う訳で、あっち向きの写真です。

 

 

霧島温泉で大勢のお客さんが降りて行ったので、車内はようやく普段の「はやとの風」らしい、

 

まったりとした雰囲気になりました。しかし、今日最大のイベントが次の大隅横川で待ってい

 

ます。3月15日のダイヤ改正から、下り1号を除く「はやとの風」の停車時間が4〜5分に

 

拡大され、列車を降りての見学が可能になった事を記念するセレモニーです。到着前には

 

その案内放送もありました。九州自動車道の高架をくぐり、天降川の鉄橋を渡ると10:39、

 

列車はおびただしい数の人で埋め尽くされた、大隅横川駅の1番線に到着しました。

 

ドアが開いてホームに降り立つと、張り詰めた空気が凍り付いたような一瞬の静寂の後に

 

拍手が沸き起こり、我々乗客を包み込んでいきました。かなり照れくさかったんですが、歓迎

 

されるというのは、いい気分ですね。なぜか侍?の格好をした霧島市長(市のHPで顔を見て

 

覚えていた)も来られていて、随分と大掛かりな催しになっている様子。築105年の木造駅舎

 

は地元の人達によって美しく維持・管理され、平成18年の10月には国の有形文化財に登録

 

された「町の宝」というべき存在。停車時間が数分延びた事でイベントが開かれ、これだけの

 

人が集まるんですから、この駅が本当にみんなに愛されているというのがよくわかります。

 

「はやとの風」の停車時間拡大は、その利用の大半を占める観光客にこの駅の素晴らしさを

 

アピールできる、いい機会になるでしょう。それにしても、みんなすごく楽しそう・・・

 

 

駅の中も外もスゴい人の数で、いつ来てもひっそりとしていた大隅横川駅しか知らない私

 

には、とても同じ駅とは思えません。特産品の販売コーナーも何ヵ所かあったみたいなの

 

ですが、どこも人だかりで近づく事さえ困難な状態。今日就任した名誉駅長がいらっしゃる

 

はずが、それも判らず。なにげに駅事務所が開いていたので入ってみると、なぜか丑(うし)

 

から始まる十二支(しかも洋風)が展示された超不思議空間で、もうほんとに、何が何だか

 

わからなくなってしまいました。

 

 

そんなこんなであっという間に4分が過ぎ、もうすぐ発車の時刻です。列車に戻る時に緑の袋

 

に入ったお土産を頂きました。また郷土料理らしき汁物の振る舞いもあったのですが、私は

 

もらいそびれてしまいました。何だったんだろう、気になる・・・

 

10:43発車ですが、戻ってない乗客がいるらしく、ドアが閉まりません。嘉例川のような自動

 

放送もないので、3人の客室乗務員さんが「はやとの風号発車いたしま〜す!!」と声の限り

 

に叫んでいました。いやー、しかし大変な仕事ですわ。ほんと、ご苦労様です。

 

 

大隅横川駅でもらったお土産です。外袋からして既に記念品ですが、中身は紅白の餅、地元

 

産の茶葉で作った紅茶「さつま貴婦人」、横川が発祥と言う鹿児島の郷土菓子「げたんは」、

 

それに駅と物産館の案内が入っていました。「げたんは」とは、その形が下駄の歯に似ている

 

事から名付けられた黒砂糖のお菓子ですが、黒砂糖をそのまま食べているような食感や、

 

脳みそが痒くなるくらいの激烈な甘さから、タダでも食べたくないと敬遠していました。でもこの

 

「げたんは」は、確かに甘いのですが嫌味がなく、外側は乾いているのに一口食べると中から

 

黒糖の蜜がしたたるほどに溢れてくる驚きのおいしさ。地元産の紅茶っていうのも珍しいし、

 

車内販売で出せば評判になること請け合いです。

 

 

 

ようやく乗客が戻り、発車した「はやとの風」2号。ホームの人達がみんな手を振って、盛大な

 

お見送りとなりました。停車時間4分は、さすがに短かったです。

 

大隅横川の次は栗野で、10:51到着。ここから姶良郡湧水町となります。そう言えば、隼人

 

から大隅横川まで、ずっと霧島市の市内を走っていたんですね。

 

写真は栗野駅のホームにある鐘で、以前は発車の合図に使われていたと客室乗務員さんが

 

教えてくれました。霧島の山をバックに、どことなく牧歌的な雰囲気です。

 

栗野を出ると、次はもう終点、吉松です。今日は終点まで行くお客さんが多い=しんぺい号に

 

乗り継ぐお客さんも多い、という事ですね。吉松到着前の放送では、しんぺい2号の指定券は

 

売り切れと、繰り返し案内されていました。青春18きっぷの利用期間に入っているので、さぞ

 

かし混雑するんでしょうね。

 

吉松到着は11:01。大隅横川の停車時間が増えた分、そのまま所要時間も増えた、という

 

形のダイヤになっています。

 

吉松駅の構内営業「たまり」さんが、あったかいお茶の販売を始めました。なんとも懐かしい

 

針金の取っ手が付いた容器で70円。お弁当と一緒に買っても700円です。真冬でも冷たい

 

ペットボトルしか販売していなかったので、とてもありがたいです。もっと早く始めてくれれば

 

良かったのに・・・と文句は言わずにおきましょう。そこでお弁当を売っていてくれることが、

 

私にとっての喜びであるのですから。

 

「いさぶろう」1号が到着して、並びました。まだのんびりムードが漂っていますが、この後の

 

普通列車が到着すると、きっとスゴイ光景が・・・なんでしょうねぇ

 

 

 


 

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